お気に入りの場所いま思うこと

二郎はスポーツであり、瞑想でもある。

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お気に入りの場所
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今になって思えば、猛暑日予報のある朝、たまたま社内SNS(Nexti)の「ラーメン二郎を語る会」で「二郎本店に行ってきました」エントリーを見かけたのが、何かの始まりだったのかもしれない。

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はじめに

南側からジリジリと真夏の直射日光が照りつける窓際族の僕の座席。

オフィスのエアコン設定は25度であるにもかかわらず、僕の机上に置かれている温度計は昼前だというのに既に29.3度を指していた。

いつも同僚には、「居心地の良い場所から一歩踏み出せ」”Pushing yourself out of comfort zone”とか言っているのに、最近の自分は楽な方へ逃げていないか。

心の声に耳を傾けながら、夏休みでいつもの半分くらいの人しかいない静かなオフィスでふとひらめいた。
「そうだ、二郎に行こう」

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オーダー

汗だくになりながら炎天下を15分ほど歩いて到着。しばし待って、店内へ。
「野菜(増し)、ニンニク少な目」

金曜とは言え、午後の打ち合わせを考えると少な目が妥当だろう。これは決して逃げではなく、同僚への配慮だ、と自分に言い聞かせる。

品川二郎は若干平打ち風の二郎にしては細めの麺。スープを吸って膨らむ余地が大きい分、まずは麺を攻めるのがセオリー。野菜をかき分けて、麺に着手する。

二郎と格闘しているようで、実は二郎という鏡を通じて自分自身と向き合う貴重な時間。
「俺は楽な方へ逃げていないか?」

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瞑想へ

自問しながら、7分目あたりから、豚にも着手する。豚を最後に回すのは楽な選択だが、トータルで見ると辛い。

これは決して逃げではなく、勝つための戦略だ、と自分に言い聞かせる。もはや周囲の音は何も聞こえてこない。

起こってしまった事態はもうどうにも変えられない。静寂の中で、事実は事実としてまず受け入れたうえで、その事実に対してどう反応するかは自分次第と腹をくくる。

感情レベルで反射的に反応してしまう前に、ひと呼吸を置いて、その事実に対して自分がどう認識してどう感じているかを客観的に見つめる時間だけが音も立てずに過ぎていく。

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新たな挑戦へ

「ごちそうさまでした。」
器をカウンターに上げて、手元の布巾で自席を拭く。店外へ一歩出ると、灼熱の日差しとジャカルタよりも蒸し暑い空気。

でも、なぜか心には爽やかな風がそよぐ。久々の達成感。自分はまだ行けるはず。諦めるな、自分を信じて、もう一歩を踏み出そう。

都心のど真ん中で、青空を仰ぎながら、自分に誓ったある夏の日の午後。

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