読書メモ仕事

仕事と心の流儀

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読書メモ
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伊藤忠商事の元社長、丹羽宇一郎さんの「仕事と心の流儀」を読みました。

「問題が多いことを喜べ。それは懸命に生きている証だ」「能力や適性に大差はない。開花するかは『どれだけ努力したか』の違いだけだ」「空気は読んでも顔色は読むな」「情熱が人を動かし、金も動かす」「誰にだってチャンスはある。でも勉強しないとチャンスはつかめない」。

幾多のビジネスの修羅場を乗り越えてきた大先輩から懸命に仕事するすべてのビジネスパーソンに贈るエール。

Amazonより

「働くとは?」 丹羽さんによる熱いメッセージが込められた一冊。とにかく熱い。「ぼーっと生きてんじゃねーよ」的な丹羽節が全編を貫いています。

一部、「飲みニケーション」の効用を謳うくだりあたり等、どうしても時代というか世代の違いを感じてしまう箇所もありますが、基本的なメッセージは非常に共感できました。

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勝者と敗者を分けるのは、心の強さと平常心

一番、ハートに響いたのはここ。

p.20 相手が強かろうが、弱かろうが関係ない。自分はこれ以上ベストを尽くせないと思うほど練習してきたのだから。勉強してきたのだから。鍛錬してきたのだから。そう思うことができれば、本番で「自分はこれしかできないのだから、いまの力をそのまま出せばいいんだ。勝っても負けても思い残すことは何もない」という気持ちになります。(中略)
 そういう心境になったときの人間は強い。「ふだん通り、自分のやれることをやればいい」と自分を納得させることで心が安定し、実力を発揮できます。
 一方、あれをやっておけばよかった、これをやっていなかったと反省する人、ベストを尽くせなかったと思う人は、試合に行くと相手がものすごく強く見える。(中略)この時点で、すでに気持ちで負けています。(中略)相手ではなく、自分に負けてしまうのです。

この心境は、今まで何度かあった修羅場というか踏ん張りどころを振り返ると、確かにその通りだと思います。本当の厳しい戦いでは、実力差はさほどなく、最後に勝敗を分けるのは「心の強さ」と「平常心」というのは真実でしょう。

そして、こうした「心の強さ」と「平常心」は一朝一夕で身につくものではなく、結局は日々の積み重ねでしかない。頭の中には、歌が大好きな娘がよく歌っている阿部真央さんの”Believe in yourself”がリフレイン。

やれるだけやり切ったかなんて自分しか分からない
だから自分に嘘つくな 自分にはズルするな
誰かと自分を比べるよりも 己を誇れる人になりたい
自分を投げ出さず生きた今日を 褒め続けられる日々を送ろう
君にしか分からなくたって楽な道は選ぶな
最後に報われるのは逃げずにいた君自身だから

Believe in yourself

やり切る=時間をかける、ということではないと思います。与えられた時間は有限で誰もが同じ条件の中で、何をやるか、何を捨てるかという選択。そして、どうやるか、というところでどこまで考え抜けるか。

また、大切なのは集中力。ぼーっと生きているとあっという間に時間だけが流れていきます。目の前の事象にどこまで本気で取り組むか。そして、気を抜く時は徹底的に抜く、そのオンとオフのバランス感覚。

今の僕にとってはたまに17時に仕事をいったん切り上げてピラティスのレッスンで自分の身体と向き合う1時間、また土曜朝8時からのテニスが最高のリフレッシュになっています。

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本当に身体が震えるくらいの緊張を感じる仕事

p.218 私は、よくこういうことも社員たちに言いました。
「きみたち、本当に身体が震えるくらいの緊張を感じる仕事をしろ」
どっちに転んでもたいしたことがないような仕事を続けていても、感動や感激はありません。成長もありません。いまのぬるま湯から一歩踏み出し、想像力を駆使して大きな構想を考え、そのビジネスが成功するか、一歩踏み出せば転落するかという緊張感を持って仕事をすれば、心にいつまでも残る大きな喜びや、涙が出るほどの感動や感激を味わうことができると伝えたかったからです。(中略)
 どんな小さなことでもよい。勇気を出していま、一歩前へ踏み出そう。目の前の景色は必ず変わります。いままでにない新しい景色を求めていって欲しい。

20代、30代の頃は、もうがむしゃらに目の前のやるべきことにかぶりついて何とか食らいついてやってきた感じ。39歳で部長になってからは意識して「人とは違うことをして価値を出す」ことにこだわって仕事をしてきました。

今までとは違う仕事のやり方、お客様への価値の出し方、グローバル視点で発想して新しい価値を生み出すこと。

正解のない中で、常に試行錯誤で苦労の連続、結果がなかなか伴わずに悔しい思いをすることばかりですが、安定的な既定路線に乗っかって無難な仕事をこなすのだけはやめようと思っています。

忙しい日々で、つい目の前のタスクに忙殺されがちですが、一歩引いて、中長期的にやるべきこと、その意義、目的、といったより本質的なことにちゃんと目を向けて考え、行動すること。

本書を読んで、リーダーとしての心構え、チームで仕事をすることの大切さ、面白さに改めて思いを馳せて、今の仲間と一緒にもっといい仕事がしたいという意欲が湧いてきました。

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