読書メモ 仕事

座右の書「貞観政要」

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元ライフネット生命会長の出口さんによる、中国古典に学ぶ世界最高のリーダー論「貞観政要」(じょうがんせいよう)を読みました。

貞観政要とは「中国史上、最も国内が治まった貞観(627-649年)の時代に、時の皇帝・太宗と臣下たちが行った政治の要諦(政要)がまとめられた書物で、日本においては北条政子、徳川家康、明治天皇も愛読しており、時代を超えた普遍のリーダーシップが凝縮されている」書です。

本書はこの貞観政要をテキストとして、上司が部下に対して取るべき行動、部下が上司に対して取るべき行動を出口さんの語り口でわかりやすく解説した本です。

色々と思い当たる節がある中でも、今の僕に響いたメッセージを3つメモ。

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権限を委譲することの意味

p.211 すべてを自分で判断しようとせず、賢良な部下に任せる。任せた以上、上司は途中で絶対口を挟まない。また、部下の決定に口出しをしない。仕事を任せる側は、こうした権限の感覚を身につけることがとても重要です。

ついつい部下に任せた仕事が気になって細かいところに首を突っ込みたくなるときがありますが、本書ではまず上司が部下を信頼して任せてみること、そしていったん任せたら自分が責任を取る覚悟でやらせてみることの重要性が語られています。

p.106 上に立つ人が正しい判断をするためには、何よりも心身の健康が大切です。だからこそ、心をかき乱されないように、情報の取捨選択をする必要があるのです。(中略)
 上に立つ人には、自分がやるべき仕事の範囲を把握する能力が必要です。これも重要な権限の感覚、秩序の感覚のひとつです。
 自分の職務(権限)に関係があるものとないものの範囲を正しく理解して、関係がないこは聞かない。見ない。そして、口に出さない。それが、部下を伸び伸びと働かせ、かつリーダーが心身の健康を保つ最善策です。

また、部下に仕事を任せることは部下を育成するだけではなく、上司が本来やるべき仕事を正しく判断して進める上で余計なノイズを排除するためにも重要だと言います。大きな組織では多くの人が様々な課題を抱えて日々回っていますが、自分のミッションに専念するためには、あえて意識して距離を置くべきイシューは沢山あります。

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部下への指示の出し方

p.196 魏徴は、太宗に「君主が命令をしても下が行動を起こさないとしたら、それは、君主の命令の言葉に信念や誠実さがないからだ」と述べています。(中略)
 上司が本心から「これをやりたい」と思い、自分の信念から発した指示であれば、部下には必ず伝わります。部下は上司の信念に応えようとするでしょう。

部下は上司が思いつきで出す指示は何となくわかるもの。部下に貴重な時間と労力を費やしてもらうには、相応の意義あるタスクを見極めて、本人のスキルや意向を汲んで仕事を適切に割り振るのが上司の大切な役割です。
そのためには、リーダーとして強い信念、「必ずこれをやり遂げたい」という強い意志を持ってチームを率いることが必須になります。

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リーダーには「何かをやり遂げたい強い思い」が不可欠

p.261 リーダーとは、平たくいえば、サル山のボスザルのようなものです。
 ボスザルは、エサがなくなったときに、北へ行くのか南へ行くのか、方向を示さなくてはなりません。つまり、こうしたい、これがやりたい、こちらへ行きたいという強い思いを明確に示すのが、リーダーの何よりも大切な条件のひとつです。
 何かをやり遂げたい強い思いを持っていると、まわりも手を差し伸べたくなり、思わぬ応援が得られたりします。

社長以外はみな上司がいます。とは言え、部下を抱えた上司たる者は、ただ上司に言われたことをこなすのではなく、自分なりの「何かをやり遂げたい強い思い」を持って仕事に当たることが必須条件です。

与えられたミッションを受けて、自分なりにその意味を理解した上で、部下に対しては情熱を持って自分の言葉でその意義を語り、巻き込んでいく。単に情報や指示を上から下に伝えるだけの中間管理職に成り下がっていないか、リーダーは常に自分に問うことが必要です。

時代を超えて読み継がれてきた古典だけあって、今の時代にもそのまま当てはめられる考え方、知恵が多数紹介されています。部下を持つリーダー、また組織で働き始めたばかりの若手社員も含めて、一読をお勧めします。

※出口さんの本では「大局観」も面白くてためになりました。

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ロサンゼルスMBA生活とその後 2019~
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