読書メモいま思うこと

「原因」と「結果」の法則 (As a Man Thinketh)

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読書メモ
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「原因」と「結果」の法則(ジェームズ・アレン)原題”As a Man Thinketh”を読みました。100ページにも満たないコンパクトな本ですが、そこに込められているメッセージはシンプルで深い。先日ご紹介した「夢をかなえるゾウ」は、いわば過去に発売されたビジネス書や自己啓発書のサマリーのようなものですが、この手の本で語られているエピソードの本質は本書に行き着くのではないかと思います。

 心の中に蒔かれた(あるいは、そこに落下して根付くことを許された)思いという種のすべてが、それ自身と同種のものを生み出します。それは遅かれ早かれ、行いとして花開き、やがては環境という実を結ぶことになります。良い思いは良い実を結び、悪い思いは悪い実を結びます。
 外側の世界である環境は、心という内側の世界に合わせて形づくられます。そして、好ましい環境と好ましからざる環境の双方が、究極的には、そこに住む人間の利益に貢献します。人間は、自分自身の果実の収穫人として、苦悩と喜びの双方から学ぶことができるからです。
 人間は、心の奥底の支配的な思いにつきしたがい、誤った行いをつづけながら、また正しい行いに努めながら、やがては、それらの果実である自分自身の外部環境に行き着くことになります。「原因と結果と法則」はあらゆる場所で機能しているのです。(p.24)

著者は、本書で様々な表現や例え話を繰り返していますが、詰まるところの最大のメッセージをあえて一言で凝縮するならば、「因果応報」。僕らは物事が思い通りにならないと、ツイてないとか、もしこうだったら・・・とか、ついつい他責を並べたり、環境のせいにしてしまいがちですが、こうした今の自分を取り巻いている現実や環境は帰するところ全て自分が今までに積み重ねてきた行動の結果に過ぎない、という考えです。

泣いても笑っても、今、目の前で起こっていることは事実であり、過ぎ去った過去はどうやっても変えられません。でも、今この瞬間から以降の自分の行いはどうにでも変えられます。そして、自分の行動は自分の考え、意思の結果であり、だとすると今の自分の置かれている状況をどう理解し、どう考えるかが自分の未来に大きく関わってくるはず。「病は気から」であり、何かを手に入れたければ相応の心構えとアクションなしに「棚ぼた」はありえない。そう考えると、明日も少し違って見えてくるのではないでしょうか。

あなたは あなたがなろうとする人間になる
卑しい心は 失敗の原因を見つけるべく 環境に目をやるかもしれない
しかし 気高い心はそれをたしなめ つねに自由である

気高い心は時間をしたがえ 空間を征服する
それは 偶然というほら吹きの詐欺師を怯えさせ
環境という専制君主から王冠を奪い 意欲的に奉仕する

人の意思 その不可視のパワー その不滅の魂の子孫は
いかに分厚い岩盤をも貫き 目標への道を切り開く

遅々とした歩みのなかでも 忍耐を崩してはならない
理解する者として待つことだ
気高い心が立ち上がり命じたならば 神々は必ずそれに応えてくる(p.41)

何事も大切なのは、自分の気の持ちようだと僕は思っています。気持ちのないところに、結果はない。そして、何よりも驚いたのは、この本が書かれたのは今から100年以上も前、1902年という事実。この100年で科学技術は格段に進歩しましたが、人間の本質は何も変わっていないようです。これからも、折に触れて読み返したくなる本です。

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