いま思うこと

ガラスの仮面の紅天女がオペラに!

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あの「ガラスの仮面」の劇中劇「紅天女」がオペラに!

小学生の頃に妹が愛読していた「ガラスの仮面」を借りて一緒に夢中で読んでいた僕ですが、実はまだマンガの連載が続いているんですね。

同じくハマっていたという彼女に誘われて、Bunkamuraオーチャードホールで始まった公演の初日(笠松はる ✕ 海道弘昭)に行ってきました。何と息子が通っていた高校の英語の先生もオーディションを経て出演しているとのこと。

前から3列目の素晴らしい席で紅天女の世界観にひたる贅沢な時間を存分に楽しみました。

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1週間限定で無料オンライン配信中!

5月7日(木)15:00〜5月14日(木)14:00の期間限定で、日本オペラ協会によるOPERA de STAY HOME♪第3弾として、歌劇「紅天女」がなんと無料でオンライン配信中です。

この公演は主役の阿古夜×紅天女は小林沙羅、笠松はるのダブルキャストで、日替わりで2組のキャスト陣が交互に出演しました。

僕が観たのは笠松はる組の初日(1/12)の舞台でしたが、配信されているのは笠松組の2日目(1/14)の公演です。できれば小林沙羅組の舞台と比較してみたかったなぁ。

※配信終了しました。

阿古夜×紅天女を演じた笠松はるさんのメッセージ
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漫画・ガラスの仮面が期間限定で無料オンライン公開中

BookLive上でガラスの仮面(1~10巻)が5/21までの期間限定で無料オンライン公開中です。

※配信終了しました。

40年ぶりくらいに1巻を読んでみましたが、圧倒的なストーリー展開にグイグイ惹き込まれ、一気読みしてしまいました。

月影先生とマヤの出会い、椿姫のチケット欲しさに大晦日の出前を一人で引き受けるマヤ、名言「恐ろしい子!」、劇団オンディーヌで逃げた小鳥のパントマイム、速水真澄と桜小路優、姫川亜弓との出会い、紅天女とは等、ガラスの仮面の原点が全て凝縮されています。

ガラスの仮面を愛読していたけど手元にない方、ガラスの仮面って何?という方、絶好のチャンスですよ!

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歌劇・紅天女とは?

《ガラスの仮面》は、1976年の初刊から現在に至るまで49巻が出版され、累計発行部数が5000万部を超えるコミックスの大ヒット作で、美内すずえがこの作品の登場人物に語らせた魂の言葉は多くの愛読者たちの胸に深く刻まれています。とくに多感な少年少女時代にこの本に触れた人たちにとっては、その後の“人生のバイブル的な存在”であり続けています。平凡な一人の少女が才能を見出され女優として成長していく物語で、その最後の課題となるのが幻の名作と称される作中劇「紅天女」です。かつて不世出の大女優が演じた「紅天女」という作品によって、競い合う二人の少女を女優として成熟させていくのです。

「紅天女」を題材に原作者、美内すずえが監修及び脚本を担当、作曲は2005年「半落ち」で日本アカデミー賞優秀音楽賞を受賞した寺嶋民哉が担当し、これまでのオペラの概念を覆すような今までに無い漫画と歌劇のコラボレーションを実現させます。主役の阿古夜×紅天女(S)には、オペラ界で輝きを放つソプラノ小林沙羅と、ミュージカルを中心に活躍中の笠松はる、仏師・一真(T)にはロッシーニ作品で確実なテクニックを身につけている山本康寛と、イタリア声楽コンコルソ・シエナ大賞等を受賞している海道弘昭、その他全役オーディションを勝ち抜いた実力派キャストでお届けいたします。指揮は国際的にも活躍する園田隆一郎、演出はこれまで多くの作品を手がけた馬場紀雄、また特別演出振付として人間国宝の梅若実玄祥をお招きします。

「紅天女」を通して自然と人間の共生と平和への祈りを伝え、また“美しい調和”を意味する令和の時代を迎え、「紅天女」の舞台はまさに時代の真骨頂となるでしょう。

Bunkamuraホームページより

あらすじ

南北朝の時代、国は二つに分かれて争い、天変地異が続き人心は乱れている。南朝の帝は天女の像を作り、世を鎮めようと仏師を探させる。見出された仏師・一真は逃走するがやがて天命を知り、天女像を作るため梅の木を探し歩く道中、誤って谷底へ。記憶を失った一真は不思議な娘・阿古夜に助けられ、紅谷の村に身を寄せる…。世の乱れを嘆く精霊達、南北朝の人びとの想いが渦巻く中、愛し合う阿古夜と一真の魂が、一つの運命に結びつけられてゆく。

Bunkamuraホームページより
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開場前からテンション高め

14時の開演に先立ち、13:15から美内すずえさんと今回の総監督の郡愛子さんのスペシャルプレトークがあるとのことで、13時の開場に間に合うようにオーチャードホールへ。

既に長い行列ができていて、ファンの熱気に溢れていました(ほとんどがオバサマ方)。

開場を待つファン

場内はコアなファンを対象としたグッズ販売などで盛り上がっていました。

「恐ろしい子!手拭い」ほか、超レアなグッズの数々
出演者のサイン入りポスター
1/12、14のキャスト一覧
期間限定カフェ(新宿)では「うめぇうめぇ泥団子」も!
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前から3列目の席

開場と同時に会場へ。妻が気合で確保してくれた前から3列目の席は目の前がオーケストラ席で舞台もすぐそこの素晴らしい席でした。

プラチナチケット
アゲアゲの彼女
すぐそこがオーケストラ席
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美内すずえトークショーで明かされた紅天女の誕生秘話

会場入りして間もなく、美内すずえさんのトークショーが始まりました。今日のテーマは、ずばり「紅天女の誕生秘話」。

不思議な出来事の連鎖を通じて長い時間をかけて完成したこ紅天女という物語は、美内さんが書いたというよりもSomething greatな存在によって「書かされた」物語だったんだなぁと感じました。

  • 月影千草が自分の命に代えても守りたい幻の名作「紅天女」の役は、主人公が最後に目指す役。
    • 人間の役はそれまでの作品で色々とやらせればよく、紅天女は特別な役にしたかったので、人間の役はやらせたくなかった。
    • それで、梅の木の精霊となった。
  • 「ヒットの法則」と呼んでいるが、良い作品が生み出される時はストーリーを書く前に映像が見える。
    • 時代は中世の日本、しだれの木をバックに長い髪の女性と斧を持った男性の姿が見えた。
    • 数年間、そのイメージを寝かせてストーリーが生まれるのを待った。
    • 紅天女の故郷は秘境のイメージ。奈良県の神社を訪ねた時に、空気が違う不思議な雰囲気を感じた。南北朝時代の神社だった。
  • その後、ゆかりのある神戸で阪神大震災が発生。その復興の一環で、灘のある造り酒屋を訪ねた。
    • その酒屋では、かつて幻の銘酒「梅の樹」というお酒を作っていた。水戸藩主副将軍が訪問した際に、庭の梅の巨木を見て命名した。
    • その酒屋で古い写真が出てきた。見せてもらうと、梅の樹というよりも梅の枝を持った観音様に見える姿だった。まさに紅天女のイメージ。
  • しばらく経ってから、その酒屋から再び連絡があった。
    • 酒屋の屋号が大黒屋だったことから、京都の嵯峨野を旅した際にタクシー運転手に「立派な大黒さんをまつっているお寺に連れて行ってほしい」とお願いしたところ、一般公開していない古寺に案内された。
    • そのお寺には、紅天女の設定とほとんど同じ伝説が残されていた。応仁の乱の時代、帝の夢の中に大黒天が現れて「仏を彫ってまつれば世は平安になるだろう」と話したという。
    • その仏は巡り巡って今はその嵯峨野の古寺にある。
  • マンガでは紅天女の章から急にストーリーが書けなくなった。
    • いつもなら2時間もすればストーリーが思い浮かぶが、全く浮かばない。
    • ストーリーが進まないのは自分の意思では書けないから。紅天女は自分で書くというより、何かによって「書かされていた」のかもしれない。
  • マンガでは紅天女のラストはあえて書かなかった。東日本大震災など天災が多く続き、(自然と人間の共生というテーマを考えると)そろそろ紅天女を発表する時期が来たと感じて、今回、オペラ化することにした。
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あっという間の4時間

13時過ぎからのトークショーで期待が高まる中、14時からいよいよ開演。

石笛の音色から始まるオペラは、紅天女のマンガのセリフをそのまま歌劇に仕立てたようなストーリー。日本語ですが、海外オペラの上演時と同様に舞台両脇にあるスクリーンには歌詞が字幕表示されます。

東京フィルハーモニー交響楽団の演奏に、石笛と二十五絃箏が加わり、どこか懐かしい感じの和風な旋律に本格的なオペラの歌声が自然と調和して独特の世界観が広がります。

途中20分間の休憩を2回はさんで、3時間近くに亘って繰り広げられる物語に一気に惹き込まれました。これを単なる演劇としてしまうと、どうしても北島マヤや姫川亜弓と比較してしまって興醒めしてしまったでしょうが、オペラという形に昇華させることで見事に紅天女の世界観を描き切った素晴らしい舞台でした。

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幕が下りたあとも興奮冷めやらず…

久しぶりに「ガラスの仮面」の封印を解いてしまった僕は、紅天女が描かれている40巻を帰りの電車の中で見つけて即注文。

嵐…か…おれの中の嵐も当分やみそうもないな。

「紅天女」の阿古夜を巡って、ますます激しくなるマヤと亜弓のライバル心。だが、二人とも「紅天女」の全てをつかみきれない。亜弓は雨上がりの虹の下、阿古夜の感覚をつかみかける。そして、速水親子を始めとして、演劇界の大物の前で、梅の谷の自然を舞台にマヤと亜弓の演技が終わり、病み上がりの月影最後の「紅天女」が始まった…。

ebookホームページより
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