四国旅行の最終日、5日目は高松から直島へ。
島に向かう朝イチのフェリーに乗るために出航15分ほど前に高松港に着いたら、既に長蛇の列。僕らはまだ列の前の方だったので家族で着席できましたが、列の後ろの方の人は椅子がないほどの混雑でした。
直島について船内で幾つかのウェブサイトを見て情報収集したところによると、直島の宮浦港ではベネッセの美術館エリアまでは直島町営バスしか交通手段がなく、通常は1時間に1本程度しかない模様。
これは大変と思い、15分ほど早めに席を立って出口に移動すると、既に20人ほど並んでいてビックリでした。フェリーが港に着くと、みな一目散に右手斜め前方のバス乗り場にダッシュ。これまた早めに並んでいた甲斐あって、僕らはすぐに出発するバスに何とか乗り込むことができました。お目当てはベネッセの地中美術館。
地中美術館
バスを降りると、今度は美術館のチケット売り場で行列。10時開場ですが、館内の人数を一定内に保つために入場制限中でした。こちらも初動が早かったおかげでしばらく待っただけでチケットが買えました。
ちなみに、繁忙期ということで港から臨時バスが増発されていたようで、次々とお客さんがチケット売り場にやってきますが、入場制限のため、時間指定の購入整理券が配布される仕組みでした。一度に入場できる人数を上回るペースでお客さんが到着するため、僕らがチケットを買った頃に着いた人は早くも昼過ぎの整理券でした。先んずれば人を制す。
チケットセンターから地中美術館までは5分ほどのお散歩コース。この間の道には綺麗な花がたくさん植わっています。そして、圧巻だったのが、モネの睡蓮の世界を再現した池。そのまま絵画の世界に入ってしまいそう。
地中美術館は「自然と人間を考える場所」として、2004年に設立されました。直島の南側に位置し、館内にはクロード・モネ、ジェームズ・タレル、ウォルター・デ・マリアの作品が安藤忠雄設計の建物に恒久設置されています。アーティストと建築家とが互いに構想をぶつけ合いながら作り上げたこの美術館は、建物全体が巨大なサイトスペシフィック・ワークといえるでしょう。
直島の美しい景観を損なわないよう建物の大半が地下に埋設されたこの美術館は、地下でありながら自然光が降り注ぎ、一日を通して、また四季を通して作品や空間の表情が刻々と変わります。
美術館ウェブサイト
入場してしまえば人数制限しているため、そんなに混雑しておらず、ゆっくりと作品を見て回ることができます。基本的には、3人のアーティストの作品が3つ+αといった展示なので作品数は少ないですが、1つ1つのスケールが大きいので、じっくり時間をかけて鑑賞できます。
また、モネの睡蓮以外は空間全体を用いた体験型の現代アートなので子供でも体全体で楽しめる作品です。
作品数が少ない割に入館料2,000円は少し高いかなと思って入場しましたが、15歳以下は無料というベネッセらしい価格設定、そしてここでしか体験できない空間や人間の錯覚を巧みに利用したジェームズ・タレルとウォルター・デ・マリアの作品、安藤忠雄による建物そのものもアートで、すっかり満喫しました。直島に行ったら一度は訪れるべし!
ベネッセハウスミュージアム
続いては、ベネッセ内の周回バスでベネッセハウスミュージアムへ。
こちらはたくさんの現代アート作品が展示されている美術館です。この美術館のレストランでパスタを頂きましたが、ここから一望する瀬戸内海は絶景です。
また、ここから右手に海を眺めながらビーチに至る道にもいくつかの作品が点在していますので、周回バスには乗らずにビーチの端にある町営バス乗り場(つつじ荘)まで歩きつつ作品を楽しむのがお勧め。
できれば他にも本村エリアで開催されている「家プロジェクト」にも立ち寄りたかったのですが、タイムオーバー。夜の飛行機で東京に帰るべく、夕方には高松に帰ってきました。
直島行きは思いつきレベルの強行軍でしたが、普段はなかなか行きにくい場所なので、今回の四国旅行に絡めて訪問することができ、良かったです。