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社内SNSからフューチャーセンターへ

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ここ数年間ほど、本業とは全く関係ないのですが、個人的な問題意識に基づいて、企業内のセクショナリズム打破、風通しの良い社風づくりを目指して社内外で活動しています。これまでのアプローチは、主に社内SNSというツールを用いた社内、グループ会社内をスコープとした改革運動でした。

5年前の春、たった1人のユーザーからの招待制で始めた社内SNS(Nexti)は、今や12,000人を超える規模に成長しました。また、その内訳も2年前からはグループ会社にも順次オープンにしていくことで現在は10数社から3,000名ほどのグループ社員が加わり、よりダイバーシティ豊かなコミュニティとして成長中です。

こうした活動は、会社の文化として根付くようになるまで地道にとにかく継続することが重要。今やソーシャルメディアは、日常生活で友人らとゆるく繋がるためのツールとして定着し始めており、「第一印象を決定づける最初の出会いは、ソーシャルメディア上で起こる時代」になりつつあります。

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社内SNSの課題

しかし、ここで2つの新たな課題に気づきます。1つは、ソーシャルメディアは人と人とを繋ぐ「きっかけづくり」のツールとして非常に重要である反面、しょせんツールに過ぎない、つまり本当の深い人間関係やイノベーションは人と人とがリアルに出会い、対話し、時にぶつかることを経て、はじめて構築されていくということ。

そして、2つめは、企業におけるイノベーションを考えたとき、社内やグループ内に閉じた活動だけではしょせん似た者どうしの集合体でしかなく、こうした狭い範疇でいくら議論を深めても出てくる答えの革新性には限りがあるということ。換言すれば、生い立ちや問題意識、持っている技術、顧客、マーケット等が全く異なる他社の人々、あるいは企業の枠を超えて行政や大学、研究機関、ひいては地域の人々といった様々な「未来のステークホルダー」を巻き込んだ対話の場があれば、そこに様々な問題や課題を持ち寄ることで今までの発想の枠を超えた新しい価値が創造できるのではないか、という期待とも言えます。

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フューチャーセンターへの期待

こうした2つの課題に対する1つのアプローチとして僕が注目しているのがフューチャーセンターです。フューチャーセンターは欧州発祥の施設で、「中長期的な課題解決を目指し、幅広く関係者が集まって対話する創造的な協業の場」を指します。具体的には、多摩大学大学院教授の紺野さんの記事が参考になります。これからの時代、新しい価値を社会に向けて発信・提供していくための仕掛けとして、このフューチャーセンターを自社にも作りたい、という想いで、いま仲間と動き出したところです。

そんな中、仲間に誘われて参加したのが「企業間フューチャーセンター」というイベント。2ヶ月に1回活動しているとのことで、僕は第5回に参加しました。平日昼間のイベントにも関わらず、10数社から20名を超える参加者が集まりました。この会は、こんな問題意識をベースに活動しています。

企業人であり組織人である人々にとって、毎日が有意義でイノベーティブな会社生活を送ることは、本人にとっても社会全体にとっても重要である。現在の日本社会においては長引く「不況」の下、チャレンジ精神が失われつつある。20 世紀においては、社会全体が右肩上がりであり、社会に身を委ねることによって各人も成長することができたが、失われた10 年、20 年といわれる現代においては、自らが押し進む力を持つことが求められている。

一方で、企業に目を向けると、日本企業は中国をはじめとするアジア各国、シリコンバレーを中心とした北米企業に押されてしまい、成長を続ける会社は少なくなってきている。これまでの牽引役であったICT 企業は携帯事業を中心に「ガラパゴス化」と揶揄され、海外企業と比べグローバル戦略に遅れを取り、成長が止まった状態が続いている。さらに社会問題ともされる、少子高齢化や自然環境問題、人々の関係性の疎遠化が進む中、日本企業が再成長するには厳しい環境となっている。

しかしながら、こういった不安要素の多い中、社会コミュニティ形成や企業内組織改革等、自発的に厳しい状況を打破する活動が増えつつある。多様性が進む社会において、一人のカリスマが方向性を指し示し、それに付いていくのではなく、各々が主体となって動き、ムーブメントを引き起こす活動が増え始めている。まだ、経済活動につながるものは少ないが、エネルギーを持ち寄った場創りによって、新たな可能性が見出されている。

企業間フューチャーセンター

この日、午前中は、あるテーマについて数名で対話することを繰り返すワールドカフェ形式で、「社会にとっての企業とは?」、「働く人にとっての企業とは?」、「企業にダイアログは必要か?」といったテーマについて様々な参加者の方々と一緒に考えてみました。

午後は、「理想の働きかた」というテーマでディスカッション。ここで使ったのは、イメージコラージュというユニークな手法でした。7,8人でチームを作り、膨大な図柄の中からテーマに関連して自分が気になったイメージを幾つかピックアップします。そして、自分が選んだイメージについて、なぜそれを選んだかを話し合いながら、似たようなイメージをグルーピングして、シーンやストーリーを組み立てていきます。

用意された様々なイメージ

思い思いに気になるイメージを探します


仕事といえば言語によるコミュニケーションが当たり前で、ファクトとロジックを積み上げて左脳をフル回転するのがいつものスタイルですが、イメージコラージュではまずイメージありきで右脳の出番。当然ながら人によって全く違った感性でイメージを選んできたり、同じような図柄でも人によって捉え方はまちまちだったり。最後は、模造紙に選んできたイメージを貼り付けて、言語で補足して完成!


たった一度会っただけでも一日一緒にワークすると昔からの知り合いのような親近感がわいてくるのが不思議です。こうやって志を共有できる社外の仲間を少しずつ増やしていきながら交流していくのは楽しく、刺激的な時間で、日常の本業からは得られない気づきや出会いに溢れています。興味のある方はぜひご一緒しましょう!

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