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40年越しで推しゲームの作者と対面できた話

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僕が小学生の頃に発売されたPC-6001向けのゲーム「オリオン」は1980年代を代表するゲームとして当時を知るパソコン愛好家の間で語り継がれている伝説的な作品です。

その完成度の高さにすっかりハマってしまい毎日のように遊んでいた僕でしたが、それから40年以上の時を経て不思議なご縁でその作者の方とFacebook上で知り合い、お声がけ頂いてお食事までご一緒することに。

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Facebookで神降臨!

きっかけは会社先輩の山田さんがFacebookで紹介していたこのブログでした。

出典:takuya matsubara blog

何とこのブログで、あの懐かしい名作「オリオン」のオープニング画像(programmed for PC-6001 by Akira Takeuchi)が紹介されていました。40年ぶりに当時の感動を思い出し、思わず山田さんの投稿にコメントを残しました。

僕「僕の中でP6のベストゲームはAX-5 オリオンです!」

山田さん「あれは名作ですよねー。巨大なテキがサクサク動いてたのは感動的でした。(私的にはクエストとMSX用のテセウスか)」

僕「クエストのドキドキ感も大好きでした!矢を放つ緊張感とか。」

通常であれば、これでおしまい的なただのFacebookでのやりとりですが、何とこの後、予想だにしない出来事が!

竹内さん「お言葉恐縮です。ものごとはタイミングが重要なので、あのとき良いメンバーに巡り合ったことがすべてだと思っています。」
山田さん「神降臨!」

後で知ったのですが、山田さんと竹内さんは同じ東京大学のマイコンクラブ出身で、竹内さんは山田さんの大先輩だったそう。まさか山田さんと竹内さんがFacebookで繋がっているとは知らずに呟いた僕の一言を竹内さんが見つけて拾ってくれたのでした。

ちなみに、ここで「神降臨!」と叫んだ山田さんですが、1990年代の電子手帳ブーム時に海外で人気のあったPalmを日本に紹介し、「Palmの神様」と呼ばれ、ネット用語「神降臨」の元祖とも言われる人物です。その神が神を呼んで降臨させたという、まさに神がかった展開に。

小学生の頃に遊び倒したあの名作の作者の降臨を目の当たりにした僕は、思わずOlionに対する熱い思いを山田さんの投稿スレッドにコメントしました。

僕「改めて記事を読み、竹内あきらさんが滝口さんと知りました!
 当時はまだ小学生で最後に遊んだのは40年ほど前ですが、オリオン、一番好きなゲームでした。
 あのスペックでスムーズな3次元を表現していて、かつSCREEN4の滲みを活用して宇宙空間と数々のユニークな敵機を表現していた完成度は群を抜いていて小学生ながらに感動しました。
 まだ数ドットの遥か彼方にある機影から補給船やタンカーを見極めつつ、敵機なら遠距離から慣性を考慮しながら弾を発射して命中したときのゆったりと広がる残骸のアニメーションの美しさが思い出されます。
 またタンカー?を見つけて速度を落として急接近してもほとんどちらつかずに画面いっぱいに広がる迫力!
 飽きずに延々と楽しんでいました。期せずしてこちらで作者の方にコメント頂けて感無量です。素晴らしい作品を作って頂き、どうもありがとうございました!」

山田さん「(愛が溢れ出てますねw)」

僕「書いていて愛が溢れ出して止まりませんでした…」

竹内さん「過分なお言葉ありがとうございます。Takekuraさんもいろいろやっておられるのですね。私もゲームの後は・・・とやってきているので、直接お話できる機会があれば嬉しいです。」

僕「教育分野でご活躍されているんですね。僕はただのマイコン少年どまりでしたが、ぜひお話できたら嬉しいです!」

田中さん「(良いデジタルタトゥーだw)」

このやり取りのあと、竹内さんから個別にメッセージを頂き、竹内さん行きつけの銀座の日本料理屋さんで夕食をご一緒することに!

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銀座の日本料理屋で対面

予定時間の10分前に到着し、ドキドキして待っていると、しばらくして竹内さんがやってこられました。

竹内さんは僕の10歳も年上でしたが、すらっと身長が高くて若々しくて同世代に見えました。初対面とは思えない気さくな雰囲気でお話されるので、すぐに打ち解けた感じに。今までの略歴から1980年代のパソコン界隈の裏話までいろいろなお話を聞かせてくださいました。

小学生だった僕が熱中して遊んでいたオリオンは竹内さんが大学生の頃に趣味で作ったゲームだったそう。256×192ドットの画面で、メモリを拡張しても32KB(32MBじゃないですよ!)しかない当時のパソコン上でサクサク動く3Dのシューティングゲームはいかに作られたのか。

もちろんN60-BASICでは遅くて話にならないため、アスキーが用意した開発環境上でアセンブラでプログラムを書いてPC-6001上に持ち込んで動作させていたそう。

オリオンの凄いところの1つは、ハイスピードで敵機を追跡して追い越してしまった後に減速すると、追い越した敵機がちゃんとまた現れる点。このことを竹内さんに伝えたところ、ここがこだわりポイントの1つで、画面で見えている範囲だけではなく三次元空間上で敵機と自機の位置をマッピングすることで実現したという話を聞かせて頂きました。

実は、竹内さんにお会いできることになった後に書斎の本棚を整理していた際にたまたま月刊ASCII別冊のPC6000 NOTE No.1を発掘しました。1983年に発売されたこの号ではこのOlionが特集されていたため、これだけは大事に保管しておいたもの。

オリオンの紹介のほか、1ページを割いて「Olionキャラクタ全紹介」というページがあり、何とそのページには小学生だった僕が書いた最高得点の記録とともに、自分で調べた敵機の点数や弱点情報が鉛筆で書き込まれていたのを発見!

昭和58年2月20日(日)8:42:58AMの記録のようです。小学生が日曜の朝からゲームかよ。

当時の熱量が伝わってくるページと40年ぶりに思いがけず再会したのも何かのご縁と思い、竹内さんにお会いする日に持参してお見せしたら、とても喜んで頂き、写真を撮られていました。これを書いていた当時の僕は、まさか40年後に憧れのオリオンの作者と一緒に銀座で和食を頂くことになろうとは想像だにできなかったでしょう。

他にも経営者としての様々なエピソードをお聞かせ頂いたり、偶然にも海外M&Aで同じような経験をしていたことが判明したりと不思議なご縁を感じました。あっという間の2時間半、頂いた日本料理の数々や日本酒はどれもとても美味しくて夢のような時間でした。

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Play Olion with you!

この月刊ASCII別冊のPC6000 NOTE No.1には巻末に世界初のPC-6001によるコンピュータ・コミックスと銘打った漫画が掲載されていました。

PC-6001用に開発されたGX-1 ピクチャーエディタを使って描かれた3ページの漫画です。1コマあたり2時間かけて描かれたという大作。

1ページ目

当時、これを見てパソコンで漫画が作れることに感動してGX-1を買って遊んでいたことを懐かしく思い出しました。

この漫画は、かの名作オリオンをモチーフにした恋愛?ストーリー。40年ぶりにこれを読み返したときに、竹内さんへのお礼を兼ねてこの漫画をAIで蘇らせよう!という企画を思いつきました。

こうして日曜日にノートPCに向かって突貫で作ったのがこちら。

静止画像はGoogleのクラウド環境上でStable Diffusionを動かして最高品質でも1枚20秒ほどで作成できます。Play Olion with youのストーリーをベースにして、Chat GPT 4.0で24シーンのコマ割り作成および作詞、Stable Diffusionで静止画像作成、PikaとStable Videoで動画生成、Udioで楽曲を作成しました。

GX-1でドット単位で2時間かけて1枚を描いていた40年前と比較すると、隔世の感があります。竹内さんにも届いたようで感無量です。

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