何かに邁進しているとき、ひたすら行動するものの、どこか心が追い付かないと感じる瞬間はありませんか?
活動自体は順調に進んでいるのに、なぜか胸の奥で腹落ちしない感覚を抱える人は少なくありません。今回は、そんなモヤモヤとした霧を抜け、自分だけのワクワクする未来像を鮮やかに描き出したセッションの裏側をお届けします。
先行する行動と心の置き去り感
セッションの序盤、クライアントは自ら掲げた目標に向けて精力的に行動していると話しました。しかし、その一方で「資格を取ったその先が見えない」「周りの素晴らしい専門家と比べて引け目を感じてしまう」という葛藤に苛まれていました。
手足を動かして前進してはいるものの、気持ちが後ろに置き去りになっている状態です。目標を達成すること自体が目的化してしまうと、どんなに順調でも腹落ち感が得られず、自信のなさや焦りばかりが膨らんでしまいがちです。
手段を削ぎ落として見えた「ありたい姿」
このセッションでは、コーチングという手段やお金を稼ぐという条件を一回横に置いて、時間軸を大きく伸ばし、80歳になったときにどんな存在でいたいかという対話を重ねました。
対話を通じて浮き彫りになったのは、「単に知識を渡すのではなく、誰かのニーズに応え、他者と豊かな関わりを持ち続けたい」という深い価値観でした。そこから導き出されたのが、広大で賑やかな港という比喩です。
人々が行き交い、エネルギーをチャージしてはそれぞれの目的地へと旅立っていく。その港の中心で、誰もがリラックスして本音を語れるような存在。クライアントの言葉を借りれば「港にいる黒柳徹子さん」という、彼女ならではのユニークなビジョンでした。
「悩み」から「アイデア出し」への反転
ビジョンが明確になった瞬間、クライアントの表情や声のトーンが一変しました。どうすればいいか?という従来の重たい悩みは消え、「ポッドキャストをやってみよう」「ビジョンを絵に描いて部屋に貼ろう」といった前向きな選択肢が次々と溢れ出してきたのです。
セッションの最初では「とことん悩む月間」として設定していた今月のテーマも、「理想のビジョンに向けたアイデア出し月間」へと上書きされました。自分の中にある動機と未来像がガチッと噛み合ったとき、人はこれほどのエネルギーを発揮するのだと改めて実感させられました。
コーチの視点
今回のセッションにおける最大のポイントは、クライアントが陥っていた資格取得やキャリア構築という手段の枠組みを一度解き放ち、本質的なありたい存在(Being)に焦点を当てたことです。
人は目標に向かって走っているときほど、How(どうやるか)やDo(何をすべきか)にとらわれ、肝心のBeing(どうありたいか)を見失いがちになります。行動を起こせているのにモヤモヤが残る場合は、努力が不足しているのではなく、その行動の先にあるビジョンと心が一致していないケースが多いように感じます。
問いかけによってBeingの解像度を高めていくと腹落ち感が生まれ、課題の本質が悩みからやりたいことへと変化します。表面的な課題整理にとどまらず、クライアント自身も気づいていない情熱の源泉に触れて、ワクワクする未来へと繋ぐことがコーチの真価であると深く再認識したセッションでした。
港の黒柳徹子
今回のセッションにインスパイアされた楽曲、タイトルはインパクトが大きいですが素敵な楽曲に仕上がりました。
Verse 1
今日こそ話そうと思っていたことが
どれも同じ重さで並んでいた
怒りでもなく 焦りでもなく
静かな海みたいな心だった「悩む月にしよう」
そう決めた夏のはじまり
だけど本当は
沈むためじゃなかったPre-Chorus
毎日うっすら迷うより
一つを最後まで見届けたい
答えを探すんじゃなくて
まだ見えない景色を描きたいChorus
港にいる黒柳徹子
風に笑って未来を見てる
自由も 知性も 遊び心も
全部まとって歩く人少し照れくさい理想でもいい
誰かに見せなくたっていい
胸の奥で鮮やかになるほど
明日は自然と動き出すVerse 2
ミラーボールみたいな夢だった
ぼんやり光るだけだった景色
話すたび輪郭を持って
色が増えて 音が鳴り始めるそこへ行くために
何を始めよう
悩むより先に
浮かぶアイデアを拾い集めようBridge
週末に描く一枚の絵
来月にはきっと違う景色
港も 空も 私も変わる
変わることが楽しみになるLast Chorus
港にいる黒柳徹子
まだ誰も知らない私の未来
憧れじゃなく
これから迎えに行く私自身八月は迷う季節じゃない
未来を何度も描き直す季節
考えるたび
心は軽くなって夢は少しずつ
現実の名前になっていく
