セカンドキャリアに対する漠然とした期待と、現在の安定した生活を維持したいという現実感。その間で揺れ動きながらも、将来に向けてどう動くべきか模索している方は少なくありません。
今回の対話では、ボランティアでのコンサルタントとしての活動に手応えを感じつつも、それをどのように本業や将来の構想に結びつけていくかというテーマでセッションを進めました。
現状の制約を肯定し、セカンドキャリアの構想を整理する
クライアントはコンサルタント資格を活かした活動に大きなやりがいを感じていました。一方で、ご家族の生活や学費などの負担を考えると、すぐに現在の仕事を辞めるという選択肢は現実的ではないという認識を持っています。
対話の中で現状を振り返り、将来的な目標時期を定めつつも、無理に会社を辞めることをゴールとしない柔軟な姿勢を確認しました。生活の基盤を守ることを最優先にする判断は、決して消極的な選択ではなく、安心して次の準備を進めるための強固なベースになるというスタンスです。
本業の場を活用して経験の幅を広げる
クライアントがボランティアとして積み重ねてきた対話の実績は素晴らしいものでしたが、本人は対象層がやや限定されている点に課題を感じていました。そこで、現在所属している組織や立場を活かし、社内でも同様の対話の機会を作れないかというアプローチを検討しました。
業務内でコンサルタントとしての経験を積むことができれば、スキルの幅が広がるだけでなく、関連する研修を業務の一環として受講できることに加えて勤務時間が活用できるといった面でもメリットが生まれます。
評価や業績に直結させることだけを狙うのではなく、自身の成長のための場として自発的に機会を作っていく発想が芽生えました。
組織の関心事や上司のニーズに合わせた提案の組み立て
社内で新しい取り組みを始める際には、組織や上司が何を求めているのかを見極めることが不可欠です。上司や部門が関心を持つテーマに自身の意図を寄せていくことで、提案を受け入れてもらいやすくなります。
クライアントは、課長との関係性や相手の関心事を踏まえ、どのようなタイミングや文脈で話を持ちかけるかを自ら具体化しました。一歩ずつ実績(既成事実)を作り、少しずつ範囲を広げていく進め方を自ら設定するに至りました。
コーチの視点
今回のセッションにおいて、クライアントは現状の維持と挑戦を二項対立で捉えるのではなく、現在の環境をフルに活用しながら未来の選択肢を広げていくという視点を自ら獲得しました。
やりたいことを実現するために必ずしも劇的な環境変化(転職や独立など)が必要なわけではありません。現在のポジションや周囲との関係性を冷静に観察し、小さな試行を本業の中に組み込んでいく戦略は、現実的でありながら非常に効果的です。
上司や組織の関心に合わせたアプローチの工夫など、小さな行動計画を立てたことで、クライアントは自身のキャリア形成に対する主導権をしっかりと握り直したと感じます。今後の小さな変化の積み重ねが、大きな一歩へとつながっていくプロセスを期待しています。
10年後のわたしへ
今日のセッションをもとに制作した楽曲を4曲、ご紹介します。
Verse 1
昼休み 三十分だけ開く
小さな相談室のドア
「少し楽になりました」
その笑顔が胸に残ってる帰り道 夕焼けのホームで
今日も未来を思い描く
「この仕事が好きなんだ」って
ようやく自分に気づいてしまっただけど夢だけを選ぶには
守りたい毎日があるPre-Chorus
飛び立てないんじゃない
飛び立つ日を決めているだけChorus
十年後のわたしへ
その席を空けて待っていて今日の「ありがとう」をひとつずつ
未来のわたしへ預けながら急がなくてもいい
遠回りでもいい夢は諦めたんじゃない
育てることを選んだだけVerse 2
資格を取って終わりじゃない
また新しい景色が見えた重ねた「ありがとう」の数だけ
少しずつ自信が芽生えていく会社を捨てたいわけじゃない
積み重ねた日々も誇りだからこの場所でも誰かを支えられるなら
それも夢の続きかもしれないBridge
「もう十分頑張ったね」
そう笑える日が来たら
感謝を胸に次の扉を開こう夢はある日突然始まるんじゃない
昼休みの三十分も
帰り道の迷いも全部 未来へ続いていた
Final Chorus
十年後のわたしへ
もし少し早く会えたなら
それは今日まで積み重ねた
小さな勇気のおかげだね守るものを守りながら
夢もちゃんと育ててきたあの日描いた未来は
今日という一日の続きにあった

