忙しい日々を全力で走り抜けてきた後に、ふと目の前に現れた自由な時間。あなたならその余白をどのように過ごしますか?
今回は、あるクライアントとのセッションを通じて見えてきた、単なる休息を超えた心を豊かにする時間の使い方についての気づきをお届けします。
忙しさを手放した後に訪れた想定外の戸惑い
クライアントは、これまでの約半年間、仕事もプライベートもスケジュールをぎっしりと埋めて全力で走り抜けてきました。事前の計画通りにいくつかの大きな仕事やプロジェクトが一段落し、ようやく念願の身軽な時期を迎えることができました。
しかし、いざ平日の夜や日々のスポットにぽっかりと隙間時間ができると、「何をしたらいいのかよく分からない」という意外な戸惑いに直面します。今まで忙しすぎた反動もあり、予定のない時間にどう馴染めばいいのか困ってしまっていたのです。
義務の片付けではなく、やりたかったことを丁寧に拾う
セッションの最初は「余白を充実した時間にしなければ」と身構えていましたが、対話を進めるうちに、クライアントが本当に求めている充実の意味が少しずつ変化していきました。それは、海外旅行のような大きなイベントを計画することでも、溜まった家事を義務感で片付けることでもありませんでした。
本当にやりたかったのは、今まで「時間が足りないから」と諦めて、日常から省いてしまっていた小さな楽しいことを一つずつ丁寧に拾い上げることでした。例えば、以下のようなささやかだけれど少し心が満たされるような行動です。
- 買ってきた惣菜で済ませるのではなく、夕方からの美味しいお酒に合わせて少しこだわったおつまみを手作りする。
- 半年以上前から買い換えようと思いつつ、データ整理の手間を考えて後回しにしていたパソコンの買い換えを余裕を持って楽しむ。
- 部屋のインテリアを夏らしく模様替えしたり、大好きな花を部屋に飾ったりする。
- 日常の合間に少しの時間でもよいので好きな趣味の練習に充てたり、近所のフィットネスクラブのサウナにふらっと入りに行ったりする。
マイナスをゼロに戻すための「やらねばならないこと」ではなく、ハッピー度合いをプラスに引き上げる「やりたいこと」をチェックリストにして、ウキウキしながら消していく。これこそが、クライアントが求めていた時間の満たし方でした。
偶然の余白から意図的なライフスタイルのデザインへ
セッションの終盤、クライアントの視点はさらに大きな未来へと広がりました。今回たまたま手に入った一か月半の余白を体験することで、今後はこの緩急のある働き方を意図的に自分でデザインしていきたいというワクワクした目標が見つかったのです。
例えば、3ヶ月や半年に1回は意識的に仕事をセーブする期間を設け、徹底的に自分を整える時間をライフスタイルの中に組み込んでいく。この気づきにより、単なる直近の夏休みの過ごし方の話が、今後の人生におけるご機嫌な働き方のデザインという大きなテーマへと昇華していきました。
コーチの視点
今回のセッションで非常に印象的だったのは、クライアントが余白をネガティブに捉えなかったことです。多くの人は、時間が空くと「やらなきゃいけないのにできていないこと」に目を向け、自分を責めてしまいがちです。しかし、クライアントはコーチからのフィードバックをきっかけに、本当はやりたかった楽しいことのストックが自分の中にたくさんあることに気づきました。
忙しいフリーランスやビジネスパーソンにとって、スケジュールを空けることは勇気がいる行動です。でも、勇気を出して作った余白を、自分のハッピーのために1つずつ丁寧に満たしていくプロセスは、今後の仕事のパフォーマンスを圧倒的に高めるエネルギーになります。自分の時間を意図的にコントロールし、人生の豊かさを自分自身でデザインしていく素晴らしい一歩となるセッションでした。
予定のない夏
彼女とのセッションからインスパイアされてHawaiian, Rock, Bossa Nova, City Pop, Pop, Jazzの6曲を制作してみました。
[Verse 1]
終わるはずだった物語は
少しだけ季節を越えて閉じた
鳴り止まない通知も 追われる毎日も
静かな夏に溶けていく急にできた自由は
思ったより少し難しくて
忙しさの向こうに置いてきた
「好き」を探してる[Chorus]
予定のない夏を歩こう
今日くらい未来を急がなくていい
花を飾る午後も 読みかけの本も
全部この季節の贈り物白いカレンダーをめくるたび
心は少し軽くなる
「何をするか」じゃなく
「どう過ごすか」を選びたい[Verse 2]
気になっていたカフェも
遠回りした帰り道も
「また今度」としまっていた景色が
私を待っていてくれた急いで埋めなくていい
空いた時間は空白じゃない
心の向くまま歩くたび
毎日が少し色づいていく[Last Chorus]
予定のない夏を歩こう
明日のためだけに今日を使わない
終わりは始まりの合図だから
この夏の自由を抱いて余白はきっと贈り物
少しずつ私へ帰っていく
次の季節へ歩き出すために
今をゆっくり味わおう

