東急線の1日乗車券を2枚いただいたので、こどもの日に彼女を誘って、東急沿線をぶらり途中下車しながら旅してきました。
今回の一番のお目当ては、これまでずっと気になっていたものの、なかなか乗る機会がなかった世田谷線。
都会の喧騒を離れて、のどかな2両編成の電車に揺られながら、知っているようで知らなかった街を旅する一日が始まりました。
世田谷線で路面電車の風情を感じる

三軒茶屋駅から世田谷線に乗り込み、まずは若林駅を目指しました。この区間で楽しみにしていたのが、環状七号線と交差する西太子堂5号踏切、通称・若林踏切です。


電車が道路の信号待ちをして堂々と環七を横切る路面電車のような姿を間近で見ることができました。
その後は烏山川緑道をのんびりと歩き、松陰神社へと向かいました。
幕末の志士ゆかりの松陰神社

世田谷区に位置する松陰神社は、幕末の教育者であり思想家でもある吉田松陰を祀る神社です。
境内には松陰が主宰した私塾「松下村塾」が模して建てられており、彼の教えや志を今に伝えています。
学問や合格祈願で知られ、多くの受験生や歴史ファンが訪れるとともに、地域の人々に親しまれる緑豊かな憩いの場となっています。

2年前に山口県を旅した際に立ち寄った松下村塾を思い出しました。改めて現地の写真と見比べてみると、かなり忠実に再現されているのが分かります。



世田谷代官屋敷主屋
松陰神社前駅から一駅だけ乗って世田谷駅で下車し、世田谷代官屋敷主屋を訪ねました。
彦根藩世田谷領の代官を世襲した大場家の役宅で、都内に唯一残っている代官屋敷の遺構です。
国の重要文化財に指定されている茅葺屋根の主屋は、江戸時代の名主の暮らしぶりを今に伝えています。
敷地内には郷土資料館も併設されており、地域の歴史や文化を深く学ぶことができる貴重な場所です。
ただ、残念ながらこの日はお休みだったので、敷地の中に入ることは叶わず、外から立派な門構えを眺めるだけにとどめました。

お土産を買おうと思っていた手作り台湾肉包の鹿港もお休みで、二重の残念。これらはまたの機会の楽しみに取っておくことにしました。
招き猫の聖地・豪徳寺


上町駅から一駅だけ乗車して宮の坂駅で下車し、豪徳寺へと足を運びました。
招き猫発祥の地の一つとされており、境内にある招福殿には数え切れないほどの白い招き猫が奉納されています。
彦根藩主・井伊家の菩提寺としても有名で、井伊直弼の墓所がある由緒正しい寺院です。
豊かな自然に囲まれた広い境内は散策するだけでも心地よく、ずらりと並ぶ招き猫の姿は圧巻です。
豪徳寺は、彦根藩主・井伊直孝が猫の手招きによって門内に招き入れられ、雷雨を避けられたという伝説を機に井伊家の菩提寺となったそう。
この恩に報いた猫を「招福猫児(まねぎねこ)」として祀ったのが招き猫の由来とされ、現在も境内には数千体の白い招き猫が並び、開運の象徴として親しまれています。



招福殿に並ぶ招き猫たちの愛らしい表情に癒やされた後、レトロな雰囲気が漂う旧尾崎テオドラ邸を外から眺めてから山下駅へ。ここから三軒茶屋まで戻り、世田谷線の旅を存分に満喫しました。

代官山の静寂、旧朝倉家住宅

三軒茶屋でランチを済ませた後は、東急線を乗り継いで代官山へと移動しました。そこでたまたまGoogleマップで見つけた旧朝倉家住宅を訪ねることに。
東京府議会議長などを務めた朝倉虎治郎氏によって大正時代に建てられた、趣のある木造二階建ての邸宅です。
都心にありながら当時の和風建築の意匠を色濃く残しており、国の重要文化財にも指定されています。
崖線を利用した回遊式庭園が美しく、四季の移ろいを静かに堪能できる隠れた名所です。
通常は500円の入館料がかかりますが、この日はたまたま無料開放日でした。






何度も近くを歩いていたはずの旧山手通りからすぐの場所に、これほど静寂に包まれた立派な場所があったとは驚きでした。
中目黒のジェラートで締めくくり
代官山から中目黒まで坂を下るように歩きましたが、この日は気温が高く、歩き疲れた体には冷たいものが恋しくなりました。
そこで、国際ジェラートコンテスト3年連続入賞というプレマルシェ・ジェラテリア東京中目黒駅前店へ。


彼女はアサイーベリー&バナナパッション、僕はにっぽんのゆず&ハニーをいただきました。どちらも自然な素材の味がしっかりと引き出されていて、体に染み渡る美味しさでした。
一万数千歩も歩いて足は疲れましたが、気ままに電車を降りて知らない街を巡る旅は、意外な発見に満ちていて楽しい一日となりました。


