今まで数冊のコーチングに関する本を読みながら「いつか実践的に学びたい」と思っていたところ、2024年夏に社内ポータルサイトで「プロフェッショナルコーチによるキャリアコーチングを3回受けられる」という施策をたまたま目にしました。
この施策は、me:Rise社の登録コーチの中から1人を選んでコーチングを受けるというもの。数あるコーチの中から僕が選んだのは、ベルリッツで外国人スタッフをマネジメントし、人材サービス会社で3千人以上のキャリア相談をしてきたという髙本さんでした。
月1回・全3回の髙本さんとのセッションが始まると、深い傾聴と的確な質問によって胸のモヤモヤが次々と言語化され、3回目のセッションでは自分で行動計画を立てて動き出すまでに整理されていきました。コーチングを通じて中長期的なキャリアプランを考え直す貴重な契機になったと同時に、「コーチングの力は凄い!」と実感し、コーチング自体への興味が湧いてきて、もう少し学んでみたいと思いました。
オンライン2日間のコーチング研修
そこで、会社の研修コースからオンライン2日間のコーチング基礎研修を見つけて受講してみました。それまで本で読んで何となくイメージしていたコーチングの型や傾聴等のスキルを体系的に学び、また15分だけでしたが実際にコーチとして初めてコーチングを実践してみて、その効果や面白さを改めて実感。
こんな経緯で、すっかりコーチングに興味を持った僕は、より本格的なコーチングスクールに通って体系的・実践的にコーチングを学び、身につけたいと思うようになりました。
コーチングプラットフォームとの出会い
2024年の年末に思い立ってウェブでコーチングスクールを検索したところ、想像以上にたくさんのスクールがあり、途方に暮れました。
これだけの選択肢から1つのスクールに決めるのは難しいなぁと感じましたが、コーチングの魅力を教えて下さった髙本さんが学んだという一般社団法人コーチングプラットフォームのウェブサイトを訪問したところ、はじめに書かれていたビジョン「真にやりたいことを楽しんでいる人で溢れる世界を創ること」を見て、「これだ!」と直感しました。
そして、設立者の寺田さんが、「コーチングプラットフォームでは単なるコーチングのスキルだけでなく、自分自身を見つめて自分への理解を深めて整える自己基盤(ファウンデーション)をベースとしたコーチングを大切にしている」と静かに熱く語る姿を動画で拝見し、とてもしっくり来たのでした。
これまで大事なことは直感を信じて一歩を踏み出してきた僕は、これも何かのこ゚縁だと思い、様々なスクールの詳細な比較をすることはせずにコーチングプラットフォームで学ぶことに決めました。
ベーシックコースがスタート
僕が受講することにしたのは、ベーシックコース。ベーシックという名がついてますが、4月〜10月(7か月間)、月1回・土日の終日で計98時間かけてコーチングを学ぶという本格的なコースです。
僕と一緒に入った第25期生は約20名ほどで、初回の4/19(土)〜20(日)の2日間に話しただけでも歯科衛生士、2代目経営者、フリーランスの方など、今まであまり接点がなかったような様々なバックグラウンドを持った人たちと出会いました。
また、世代も20代〜60代と幅広く、地域的にも関西や名古屋、静岡等から泊りがけで来ている方々もいて、世界が一気に広がる感覚がありました。

初回2日間で得た気づき
初日はコーチング基礎①、2日目はファウンデーション基礎①というカリキュラムからスタート。
両日ともにランチの後に眠くなる暇もなく、毎回違ったはじめましての人たちと立ったり座ったり喋ったり聞いたり考えたり。講義と実技のバランスが絶妙で、飽きさせずよく練られたカリキュラムです。
2日とも気づいたらあっという間に夕方で、自分でも驚くほどに集中して充実した時間でした。これだけ読んでも何が何だか分からないと思いますが、僕の心に響いたフレーズをメモしておきます。
Day 1:コーチング 基礎①
- コーチは「関わる人」で、主役はクライアント。目標だけでなく、その先にある目的を探ることが大切。
- クライアントの思考を刺激し続け、考え・決め・行動する過程をサポートするのがコーチの役割。
- 目的を達成したと思っても、実はさらに先の目的が現れる──人生はその繰り返し。
- NLP理論の「無意識的有能」の状態を意識化して行動をより良く変えるには、コーチが気づきを引き出すことがポイント。
- セッション終盤の「ここまで話してみてどうですか?」という問いは、俯瞰視点を促すメタコミュニケーション。
- コーチ道は入口あって出口なし。螺旋階段を登るように回を重ねるごとに新たな気づきがあり、学びが深まる。
Day 2:自己基盤 基礎①
- 10円玉のように、日常的に見ているようで細部までは見ていないのが自分自身。
- 自らに気づき、向き合い、取り組むことを繰り返すことで自己基盤は整えられ強化される。
- 「本当は何を得たいのか」「何を感じているのか」はノンバーバルに現れるため、他者のほうが見抜きやすい。
- 気がかり(未完了)やあきらめに気づき、片づけてみると想像以上に心がスッキリする。
- クライアントに引きずられたり、無意識にクライアントを誘導したりすることなく、効果的なコーチングを行うためには、まずコーチが自分自身の心を整えることが大切。
どうやらコーチングには出口がないようです。コーチングプラットフォームを設立された寺田さんが自ら初日に登壇されて、そう語ってらっしゃったのだから間違いありません。
僕は知らぬ間に何かに導かれるかのようにコーチング沼に一歩足を踏み入れてしまったのかも。
7ヶ月間にわたる旅路の幕開け
次回の集合研修は5月末。それまでにZoomでコーチと受講生が組む宿題セッションが2回控えています。詰め込みすぎず間延びもしないメリハリのあるスケジュールで、学びの熱量を保ったまま次のステップへ進めそうです。
昨年夏のプロコーチとの出会いから始まり、スクールでの本格的な学びへと歩みを進めたこの数か月。まだ旅は始まったばかりですが、新たな一歩を踏み出したことで視界が大きく開けた手応えがあります。
この7ヶ月でこの先いったいどんな出会いや学び、気付き、成長があるのかと思うと今からワクワクしています。コーチングに少しでも興味がある方は、まず体験セッションを受けてみてはいかがでしょうか。きっと新しい発見が待っていますよ!