演劇

来てけつかるべき新世界

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劇団・ヨーロッパ企画の第43回公演「来てけつかるべき新世界」を下北沢の本多劇場で観てきました。

「来てけつかるべき新世界」は、大阪・新世界を舞台にしたSF人情喜劇です。くすんだ歓楽街にたむろするオッサンおばはんらの元へ、文字通りの「新世界」がやってきます。ドローン、ロボット、AI、メタバース、シンギュラリティ…。
2016年に初演し、ただならぬ手ごたえとともに、劇団を大きく躍進させてくれたこの作品を、8年ごしに再演します。もう8年か、と思うほどに最近の気分でもありますが、この8年でテクノロジーはまたうんと進化し、SFだなんて呑気に言ってられない状況になりました。ファミレスでハンバーグをロボットが運んでくるに至り、劇が現実に追い抜かれないうちにと再演を決意しました。

公式ウェブサイト
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大阪・新世界を舞台にしたSF人情喜劇

約2時間、休憩なし、全5幕の構成ですが、あっという間でした。東京のIT企業CEOテクノ以外は全編大阪弁で、恐らく大阪人じゃないとわからない高度なギャグも散りばめられていたのでしょうが、関東人でも十分に笑えます。

舞台転換もない素朴なセットを背景に、キャラの濃いオッサン達と藤谷理子さん演じるマナっちゃんの掛け合い、そしてなぜか愛らしく感じる野良防犯ロボットのパトローや炊飯器などが織りなす人情劇が愛おしい。

舞台セットのミニチュア再現

初演の2016年はまだAIやドローンはSFの世界でしたが、今や普通に会話できるAIが爆誕してしまい、ドローンによる宅配やファミレスでロボットが配膳する世の中になり、虚構新聞のお詫び記事みたいな状況になってきました。

テクノロジーが進化して様々なガジェットが出てきても人間の本質は何も変わらないなだぁとほっとしつつも、VRが進化し続けるとリアルとバーチャルの境目がどんどん曖昧になっていくとか、ある人のライフログから人格をAIで再現するなど、人間がどうAIやロボットと共存していくべきかということも全体の5%ほど考えさせられました。

観劇は「ガラスの仮面」以来で久しぶりでしたが、やっぱりライブはいいですね。楽しいひと時でした!

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きっかけは映画「リバー、流れないでよ」

知る人ぞ知る京都の劇団「ヨーロッパ企画」ですが、1998年に同志社大学の演劇サークルで結成されたそうです。友人に誘われて観に行った映画「リバー、流れないでよ」が最高に面白くて、上映後のトークショーで主演の藤谷理子さんの話を聞いてこの映画が実は劇団「ヨーロッパ企画」のメンバー中心に作られたものだと知りました。

「来てけつかるべき新世界」の観劇後にXで藤谷さんに呟いたら、何とご本人からお返事頂き、感激!

僕は時間が捻れるタイムリープものが好きで、洋画ではクリストファー・ノーラン監督のTENETとか、邦画では「いま、会いにゆきます」、「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」、そして「君の名は」など、様々なタイムリープ映画を楽しんできましたが、この「リバー、流れないでよ」はタイムリープものに「2分間無限ループ」という新ジャンルを切り拓いた革新的な一作です。

気になった方はぜひチェックしてみてくださいね。タイムリープものが好きな方は間違いなく楽しめます!

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